ノズルネットワーク株式会社
四月
冬の冷たい風に固く閉ざされていた芽も日ごとにふくらみ、若葉を見せてくれている。
新緑が眩しく目に飛び込んでくる。
明るい日射しに草も花も木々も伸び伸びと手足を伸ばし、背のびをしているようだ。
うす茶色の枯れ色が、柔らかな新緑におおわれ、色を違え、増やし、彩られていく。
野鳥のさえずりも心なしか嬉しそうに聞こえてしまう。
春の息吹があちこちで聞こえてくる。
さあいよいよセイヨウカラシナ(菜の花)の出番だ。
川も土手も至る所を黄一色に染めていく。
その繁殖力にはびっくりさせられる。
その黄色のかたまりを腕いっぱいに抱えて帰り、古い屋敷の黒光りした板戸の前に使い古した大ザルにたっぷり入れてみた。
前へ 野草を生けるのトップへ 次へ